会計士の独立

公認会計士の独立パターン【失敗しないための分析】

悩める会計士

将来、独立を考えている公認会計士ですが、具体的なイメージが湧きません。独立している公認会計士は、どのようなパターン(経緯)で独立されているのでしょうか。

 独立会計士のモモタロウです。

 会計士の中には、漠然と独立を考えている人もいると思います。

 しかしながら、独立に対して具体的なイメージを持てないのではないでしょうか。

 かつての私も独立の具体的なイメージを持てなかった一人です。

 今回は、独立を考えている会計士に対して、会計士の独立パターンについてお伝えしたいと思います。

 キャリアに悩む会計士、将来独立を考えている会計士受験生にもお役に立つ内容かと思います。

税務メインで独立する

 税務業務を収益の柱に考えるパターンです。

 会計事務所を経由して独立するパターンと、親の跡を継ぐパターンが多いです。

会計事務所(税理士事務所、税理士法人)で修業してから独立

 監査法人では、税金レビューを行うことはあっても、実際に申告書を書く機会はありません。

 税務メインで独立を考えるのであれば、会計事務所(税理士事務所、税理士法人)で1年以上修業して、税務業務を理解した上で独立するパターンが多いです。

 転職先の会計事務所も様々な選択肢があります。

・Big4系の税理士法人

・大手税理士法人、

・資産税専門の税理士法人

・小規模な会計事務所(町の会計事務所)

 等々、その人の今後のキャリア戦略によって選択肢は変わってくると思います。

 私の意見としては、公認会計士がトップを務める事務所に行った方がよいかと思います。

公認会計士が代表を務める事務所を薦めるのは、前提条件として、税務初心者であることに対する理解があるからです。

また、トップが会計士の事務所ですと会計士よりの仕事(監査、財務DD)があるケースがあります。

会計士よりの業務で事務所に貢献することも可能です。

親が税理士(二世税理士)

 既にある程度の事業基盤があるパターンです。

 ゼロからお客さんを見つける苦労もなく、とても羨ましいパターンです。

差別化できるスキルを元に独立する

 会計士内での差別化要因となる何らかのスキルを有しているパターンです。

・英語以外の語学に対応可能(中国語等)

・国際税務に対応可能

・IFRSに詳しい

・組織再編のスキームに精通

 など、差別化要因となるスキルを持っている場合です。

・監査法人の独立性の関係で、グループ内のコンサルティング会社が仕事を受けられない場合

・予算が折り合わず少し安めの報酬で受けてくれる場合(個人レベルでは十分な報酬となる)

 で独立会計士へのニーズが生じる時もあるので、上手くニーズを拾えるかがキーとなります。

 スキルを有していても、個人の看板では直接仕事が来ない可能性もあります。

・独立前の勤務時代に見込み客をつかむ

・前職時代と良好な関係を築いておくこと

 が重要です。

 特に、仕事を紹介してくれる見込みのある、前職時代のパートナー、ディレクターと会社を辞めても、簡単に崩れないような信頼関係を築いておきましょう。

営業力(マーケティングスキル)を元に独立する

 インターネット経由で集客できるようなマーケティングスキルがあるパターンです。

 難易度の高いことをやる訳ではなく、創業融資の支援や、難易度の低い税務業務をやっており、いかに集客できるかがポイントです。

 サービス自体で難しいことをやっている訳ではないので、このパターンを選択するのは、監査法人を3、4年で辞めていきなり独立する人に多い気がします。  

 また、会計士としてのサービス云々より、会計士というブランドを使って商売をやる人(Youtuber、自己啓発の本を出版するような人)もおります。

先立つものがないが独立する

 特にこれといった展望もなく、結果として独立してしまうパターンです。

 例えば、監査法人にいたが

・一定以上の年齢に達したがパートナーに昇格できなかった

・体調を崩して辞めた

 といった形で独立することになります。

 そんな状況で食っていけるのかと疑問に思うかもしれません。

 ただ、監査法人の非常勤(通称監査バイト)をやるだけで、1日4万~5万を稼げてしまうので、月の何日か監査バイトをするだけで食べていける現実があります。

※ただし、会計士の人不足が解消されると監査バイトもなくなるはずなので、業界の景気動向に気を付ける必要があります。

まとめ

 今回は、会計士の独立パターンについて代表事例を分析してみました。

 これ以外にも、独立パターンは色々あって

・ベンチャーの常勤監査役から仕事を広げていく

・会計士資格を保険にして会計業界以外のビジネスを行う

・アプリ開発、webサービスの開発

 といった形で独立している人もいます。

 独立会計士の実感として、独立の敷居(ハードル)はそんなに高くないと思っております。

 会計士としてのキャリアの選択肢の一つとして、「独立」というものを少し意識してみてはいかがでしょうか。

 なお、独立前の修業が必要だと思って、転職を考えるのであれば転職エージェントを使用して転職することをおススメします。

 おススメの転職エージェントについては、こちらの記事をご覧ください。