会計士の独立

朝活・異業種交流会BNIに入会しない【怪しい?やばい?胡散臭い?】

税理士・会計士モモタロウ

起業・独立して異業種交流会に参加すると必ず誘われる「BNI」についてお伝えします。

 モモタロウです。

 現在、税理士・公認会計士として独立して働いております。

 独立して間もない頃、知り合いの社労士にBNIへの入会を強く勧められました。

 独立して間もない頃は、お客さんもいなかったので、お客さんを紹介し合うBNIも少し魅力的に映ったのですが結局入りませんでした。  

 今回はBNIに勧誘されて何回か顔を出した際の体験談と、入会しなかった理由についてお伝えします。

BNIの概要

 簡単にBNIの概要についてお伝えします。(部外者の理解なので、詳細についてはHPや実際に活動している方からお話をお聞きください)

 BNIとは朝活・異業種交流会の一種といえます。

 チャプターと呼ばれる分科会を作り、各業種1人だけが入会する仕組みになっております。

 生命保険1人、弁護士1人、税理士1人、飲食1人といったように各業種で1人だけがチームメンバーの構成メンバーになります。

 その中で、互いにお客さんを紹介し合う仕組みになっております。

 週一程度で朝に集まり、一週間の活動報告を行います。

「○○さんに○○さんを紹介して、見事成約しました」

といような感じです。

 BNIでは週一の出席が必須で、お客さんの紹介やチームメンバーへの貢献が必須(ある意味ノルマでしょう)なので、強いコミットメントが求められます。

 年会費は12万円とのことですが、会場代や週一以外にも集まったりするので12万円以上の負担が必要です。

怪しいと思いながらBNIに参加してみた 体験談

 異業種交流会で知り合った社労士に強く勧められて、BNIに一度、顔を出すことになりました。

 私が出席したチャプターは起ち上げ前のチャプターで、仲間を集めている段階でした。

 朝7時にとある駅の近くの貸会議室に行き、約2時間程度会合に参加しました。

 皆さんテンションが高く、誰かが発言をする度に盛大な拍手というようなカロリーを使うような会合でした。

 その後2回ほど、チャプターに顔を出しましたが、音楽がガンガンかかっていたりして、テンションが高い会合でした。

 そのチャプターには既に税理士がおり、公認会計士としてメンバーにならないかと勧められました。  

 原則、1業種1人といっても分野を変えて登録するらしく、弁護士や生命保険の方も複数おりました。

(弁護士だったら、相続、民事、事業再生といったように分野を分けるようです。)

BNIに入らなかった理由 価値観が合わない

 結局、BNIには入らなかったのですが、その理由についてお伝えします。

 一言で言うと価値観が合わなかったということになります。

BNIのノリについていけない 宗教的な感じ

 上記の通り、BNIは朝から高いテンションで参加することが求められます。

 一種の宗教的な匂いを感じました。

 私の場合、朝が苦手という訳ではないのですが、BNIに参加するとぐったりと疲れました。

 参加した日の仕事のパフォーマンスが明らかに落ちました。

 慣れの問題もあると思いますが、専門家の業務に支障をきたすようでは本末転倒だなと思います。

BNIの活動が負担になる

 BNIのメンバーからお客さんを紹介してもらえるというメリットもあるのですが、紹介してもらうには貢献が必要です。

 BNIに限らず“Give & Take”の”Take“だけということはあり得ないのです。

 “Give“を行って、初めて”Take“があるのです。

 BNIに参加して週一でお客さんを紹介してメンバーのサービス(商品)を購入する必要があるので、時間や経済的にも負担になると思いました。

 税理士・公認会計士という職業的専門家である以上、勉強時間も必要な訳です。

 BNIに費やすことで、プロフェッショナルの能力が向上しない(低下する)のは、問題だと思いました。

BNIのメンバーは本当に信頼できるのか

 チャプターには色々なメンバーが参加しておりますが、参加メンバーが本当に信頼できる方々なのかは数回参加しただけでは分かりませんでした。

 正直、胡散臭いと感じる人もいました。

(BNIに入ったらこの人に案件を紹介しなくてもいけないのかと思い、嫌な気分になりました。)

 案件の紹介先が限定されるというのも気になった点でした。

 私は税理士・公認会計士なので、士業間で、案件を紹介し合うということはあります。

 紹介というものはお互いの信頼関係があった成り立つものだと考えております。

 また、信頼関係とは案件を行うことで自然と築かれていくものだと思います。

BNIを断る 狭い考えにはうんざり

 上記の理由でBNIには参加しないことにしました。

 BNIに断ったら断ったで、

 「モモタロウさんはBNIに入らないで、集客をどうするのですか?」

 と言われました。

 「BNIに入らなければお客さんを獲得できない」という狭い考えも非常に嫌でした。

 そんな時は、

 「会計士として上場支援(IPO支援)の仕事や、上場企業の経理支援や会計監査をやっていきたいのですが、そのような紹介はないと思うのでお断りします。」  

と言ってお断りしました。

BNIのメリット 士業は元が取れる

 今までBNIに関して否定的なコメントをしてきましたが、BNIにもメリットがあると思います。

 BNIにエネルギーを費やす必要がありますが、お客さんを紹介してもらえるというのは魅力的だと思います。

 実際のところ、BNIに関して、士業であれば元が取れるということをよく聞きます。

 もしご自身の状況や価値観に適合するのであれば、参加してもよいと思います。  

 税理士だと、ある程度の人数のスタッフがいて実務を自分がやらなくても回せる体制にある(営業に集中できる)のであれば、BNIも選択肢に入るのでしょうか。

まとめ

 今回は独立した当初に触れ合う機会があったBNIについてお伝えしました。

 独立して仕事をして感じるのは、どのような仕事をするのか(選ぶのか)は、その人の価値観によるということです。

 私の価値観にBNIは合いませんでしたが、人によってはBNIの価値観が合う人もいるでしょう。  

 今回の記事がBNIに参加しようか迷っている方の参考になれば幸いです。

 異業種交流会についての考えも記事にしておりますので、ご参照ください。