【公認会計士の転職】失敗しないための３つの考え

　独立会計士モモタロウです。現在は、独立公認会計士・税理士として働いております。

　独立して働いていると、知り合いの公認会計士から、上記のようなキャリア相談を受けることがあります。

　今回は、公認会計士の転職に関して、独立会計士だから語れる基本的な考えにについてお伝えします。

自信を持とう

会計士試験での勉強が役に立つ

まず、自信をなくしている or 疲弊している公認会計士(特に監査法人に在籍している公認会計士)に伝えたいのですが、自分の能力に自信を持って欲しいということです。

　公認会計士試験という難関試験に合格しただけでも、知力という観点では、十分な能力条件を持っている訳です。公認会計士試験（修了考査）で勉強した内容、財務会計、管理会計、監査論、租税法、企業法（会社法）、経営学等の知識は、どの世界に進んだとしても、ビジネスの素養として役に立つはずです。

ハードワークは無駄にならない

　また、監査法人に勤務していた人であれば、繁忙期のハードワークを経験したはずです。ハードワークを推奨する気は全くないのですが、ハードワークを通して得た免疫というのは、どの業界に行っても無駄にならないはずです。

　事業会社に転職すれば、多くの方は労働時間で楽だと感じると思うでしょうし、M&A関連等、よりハードワークな世界に飛びこもうとするにしても、ハードワークへの心理的ハードルが低いだけ、未知な世界に飛び込みやすいはずです。

　私も上場企業で働いていた経験があるので分かるのですが、監査法人から事業会社（特に大企業）に転職すると、労働者として保護された世界（ホワイトな世界）があるのだということにビックリするはずです。

柔軟性を持とう

監査法人は特殊な世界

　公認会計士の転職で大切なことは、新しい仕事に対する柔軟性（謙虚な姿勢）です。

　監査法人での仕事（会計監査の仕事）は、ある意味特殊な仕事で、その組織である監査法人の世界というのも、ある意味、特殊な世界です。会計監査人として評価される部分と、ビジネスマンとして評価される部分は異なる訳です。

全てが勉強

　また、監査法人であれば会計監査を中心に仕事をしてきた（監査しかやってこなかった）訳で、知らない実務は多々ある訳です。例えば、税務申告を一つとっても、多くの公認会計士はやったことがない訳です。

　知らないこと、分からないことが、多く出てくる前提でどうやって仕事を進めていけるか、必死に勉強することや、謙虚な姿勢で周囲の人々に教えてもらうことができるかが大切になります。

軸を持とう

転職には様々な選択肢がある

　公認会計士の転職は色々な選択肢があります。ベンチャー（スタートアップ）でIPOを目指す、FASでM&A関連の仕事をする、コンサルティング会社で会計関係のコンサルを行う、税理士事務所で税務に携わる、事業会社で経理の仕事をする等々、年齢や経験にもよりますが、色々な選択肢があります。

　選択肢が多ければ多いほど迷ってしまう訳で、なかなか決断できないということにもなりかねません。上記の選択肢にも一長一短がある訳です。（例えばメーカーの経理であれば年収は下がるが休みは多い。）

何を重視するかを決める　

　自分が転職することで何を重視するのか（何を目指すのか）、「経済的利益」「安定」「ワークライフバランス」「独立へのステップ」「専門性を極める」なのか方向性や軸を決めましょう。

　転職活動をしたけど監査法人に残っている人たちの話を聞いていると、方向性や軸が明確になっていないため、最終的に転職の決断をできないのだなと感じることが多いです。

公認会計士は失敗が許される　敗者復活可能

　今の時代、一度、転職に失敗したからといって職業人生が終わる訳でなく、失敗したら失敗したで、また次の世界に向けて動けばよいだけのことです。

　特に公認会計士の場合、資格を持っている訳ですから、幾らでもリカバリー可能な訳です。私が知る限り、事業会社に転職したけど上手くいかず、監査法人に戻って来たという人もいました。（大部分の人が監査法人から巣立って幸せになっていきます。出戻りは稀です。）

　転職はある意味リスクを取るということです。しかしながら、会計士資格という保険もありながら、リスクを取らないのは非常にもったいないです。

　今回は公認会計士の転職に対しての基本的な考えについてお伝えしました。皆様のキャリアの参考になれば幸いです。

　転職活動の一歩としては、転職エージェントへの登録をおススメします。

　おススメの転職エージェントは、こちらの3社になります。