簿記1級に合格しました。
次のステップとして、別の会社に転職するか、別の資格を取得するか悩んでおります。
合格おめでとうございます!
私も簿記1級合格後、次のステップをどうするか悩みました。
最終的には会計士受験にトライすることにしました。
私の体験を踏まえて考えられる選択肢を検討していただければと思います。
公認会計士のモモタロウです。
新卒で就職した会社で営業マンとして働いておりましたが、簿記に興味を持ち、働きながら簿記1級を取得しました。
異動して経理関係の部署に行くことも考えましたが、最終的には会計士受験にトライすることにしました。
その後、公認会計士試験に合格して、大手監査法人に約10年勤務した後、現在は独立して仕事をしております。
簿記1級合格後の次のステップとしては、
① 公認会計士、税理士を目指す
② 転職活動
③ 社内での異動
が考えられます。
今回は、私の経験を元に、上記3つの選択肢について考えていきたいと思います。
資格取得 公認会計士 or 税理士を目指す
もっと勉強したいので、公認会計士、税理士の資格取得に興味があります。
資格の価値は高そうですが、難しそうですね…
自分は最初から会計士を目指すつもりはなかったですが、もっと勉強したいと思って公認会計士を目指しました。
公認会計士、税理士ともに簿記1級にはないが価値がありますね。
公認会計士、税理士の魅力
会計系の最高峰の資格として公認会計士、税理士の資格取得を検討する方もいると思います。
簿記1級と比較した、公認会計士、税理士の資格としての魅力は2点あげられます。
公認会計士であれば会計監査、税理士であれば税務代理という独占業務があり、一定の需要があります。
その資格でなければできない仕事があるというのは独立する上で強みになります。
簿記1級でしかできない仕事というのは残念ながらありません。
簿記1級だけを売りにして独立というのは現実的に厳しいです。
コンサルティング会社で働くにしろ、企業で働くにしろ、名刺に公認会計士、税理士の資格を記載することができます。
自身のブランディングとして会計、税金の専門家として対外的にアピールできるのは大きな魅力です。
簿記1級だと残念ながら名刺に書くことはありません。
結果として対外的なアピールにはつながりません。
簿記1級合格者は会計士試験、税理士試験でアドバンテージあり
会計士試験、税理士試験ともに難関資格であることは間違いないです。
いずれの試験にも共通して言えることは勉強する量が多いということです。
ただし、会計士試験であれば、受験科目のうち、財務会計(簿記)、管理会計の基本を押さえられてることになります。
会計士試験において、財務会計、管理会計の計算科目は、勉強時間が掛かる戦略科目ですが、こちらの勉強時間が削減できるのはプラスに働きます。
税理士試験でも、受験科目のうち、簿記論の基礎が押さえられています。
税理士試験で簿記論、財務諸表論の科目合格は必須です。
会計士試験同様に計算科目の勉強時間が削減できるのは大きいです。
会計士試験の勉強時、財務会計(簿記)、管理会計ともに、簿記1級からのプラスアルファの勉強は必要でしたが、基礎ができていたので順調に勉強することができました。
会計士試験、税理士試験のどちらを選ぶか
会計士試験、税理士試験のどちらにチャレンジするかも悩みます。
今後どのようなキャリアを歩みたいか、年齢、勉強に費やすことができる時間で選択肢が変わると思います。
その人の置かれている立場によって結論は変わってくるので、公認会計士、税理士のどちらがおススメか断言することはできません。
ここでは、選択する際の基準として以下の点をあげたいと思います。
・大企業を中心に仕事をしていきたい
・年齢が比較的若い(20代後半~30代前半まで)
・会社を辞めて受験勉強に専念できる
・税金に興味がある
・相続税などの資産税の仕事がしたい
・働きながら勉強をしたい
・資格取得まで時間が掛かっても良いと思っている
公認会計士、税理士の違いについてはこちらの記事をご参照ください。
会計士試験、税理士試験のどちらを選ぶかについても言及しております。
また、社会人が会計士試験にチャレンジする場合については、こちらの記事をご参照ください。
公認会計士を本気で目指す場合、会社を辞めて試験勉強に専念する必要があります。
簿記1級を活かして転職する
簿記1級を取得したので、別の会社へ転職することも考えてます。
今の職場よりも条件が上がる可能性もあるので、転職エージェント経由で色々と話を聞いてみるのはよいと思います。
簿記1級取得をきっかけに転職を検討する人もいると思います。
転職に際しては、経理経験の有無や年齢によって結論が変わると思います。
経理経験ありの転職
経理経験ありの場合、年収レベルが高い会社への転職が選択肢となります。
経理の仕事内容は、会社によってそこまで変わらないはずです。
もちろん業界特有の会計処理や論点はあります。
しかしながら経理の仕事は、共通の会計基準・税法に従って会計処理・決算・税務申告を行っていきます。
結果として、仕事内容で共通する部分が多いです。
よって、前の会社での経理経験が他社でも生きるはずです。
同じ仕事をするのであれば少しでも給与水準が高いところで仕事をした方がよいです。
もちろん、自分の置かれた立場や転職先で求められるも踏まえて決断した方がよいです。
考慮するべき点としては、例えば以下の点があります。
・現在の会社で出世コースに乗っているのか
・経理以外の業務を求められるのか(経理以外の業務もやりたいのか)
・上場企業の経理をやりたいのか
・転勤はOKなのか
・将来的に海外に行きたいのか
色々と考慮する要素があるので、一度、転職エージェントに相談することをおすすめします。
参考までに、おススメの転職エージェントを紹介します。
管理部門特化型の転職エージェントになるので、経理関係の転職にも強みを発揮します。
中長期的な視点で転職支援を行う会社で、ハイクラスの求人が多数あります。
経理経験なしの転職
現実的な話ですが、実務経験なしで年齢が高いと転職は若干厳しくなります。
というのも、求人をする会社としては即戦力が欲しい訳です。
簿記1級を持っていたとしても、経理実務が素人だと即戦力にはなりません。
企業としても二の足を踏む可能性が高いです。
だたし、年齢が20代後半までであればポテンシャルを評価してもらえる可能性があります。
また、社会人経験(マネジメント経験)そのものを評価してもらえる企業もあると思います。
会計以外のスキル(英語などの語学、システム導入の経験、ITスキル)を評価してもらえる可能性もあります。
キャリアを棚卸することで新たな可能性が出てきます。
経理の実務経験がなくても転職エージェントに相談することをおススメします。
転職するかどうかは別にして、登録して話だけ聞いてみます。
無料で転職相談に乗ってくれますしね。
転職しなくても今後のキャリア戦略に新しい発見があると思います。
参考までに、おススメの転職エージェントを紹介します。
管理部門特化型の転職エージェントになるので、経理関係の転職にも強みを発揮します。
中長期的な視点で転職支援を行う会社で、ハイクラスの求人が多数あります。
社内で異動する
経理以外の仕事をしている場合、社内異動するのも選択肢の一つです。
給与水準が高く福利厚生がしっかりした会社にいるのであれば、なおさらです。
また、待遇が良くない会社であっても経理経験を1年か2年積んで転職を目指すのもありかと思います。
経理経験を積むことで、転職活動で経理経験ありをアピールすることができます。
経理経験なしだと即戦力扱いされず、簿記1級のアドバンテージが活きない可能性があります。
モモタロウさんも営業をやっていたのですよね。
経理関係の部署に異動することは考えなかったのですか?
社内異動するかは結構悩みましたね。
実際のところ、「会計士試験を目指すといって会社を辞める。」といったところ、経理関係の部署に行かないかと説得を受けました。
一部上場企業の世間一般から見れば優良企業で働いていたので、経理の経験を積むということは選択肢として考えられました。
いま考えると少しもったいないことをしたとも思っております。
というのも、会計監査、コンサルティングをするにしても、経理実務を知っているか否かで成果が変わってくるからです。
公認会計士になる年齢も意識していたので、社内異動せず会社を辞めて会計士試験を目指しましたが、難しい決断でした。
まとめ
今回は簿記1級合格後の次のステップとして、会計士試験・税理士試験を目指す、転職活動をする、社内で異動することについて検討を行いました。
せっか苦労して取得した簿記1級を有効活用して、キャリアアップにつなげていって欲しいと思います。
今回の記事が次のステップへの行動につながれば幸いです。